ロアール渓谷「さんが」

miso-report_357多くの海外在住者の食生活の悩みは、味噌や醤油、みりんなど納得する発酵食品を簡単に入手できない事ではないだろうか。発酵食品は、和食を和食たらしめ、根幹を成す食材で、うまみから得られる味覚の満足感と健康維持の上でも日本人にとり重要な素材。私も和食生活の根幹がゆらいでいる状況をどうにか打破したいと思っていた。そんなところ、フランスで自給自足の生活を目指し、有機日本食材を作っている平井孝芳氏が営む「さんが」の事を知り、食に関して共通の価値観をもつ友人と訪れた。

「さんが」は美しい古城で知られる、緑豊かで肥沃な大地が広がるロアール渓谷にあり、「無理をせず」「できる範囲で」「おいしく安全」という志のもと日本食材を作っている。田舎家の体験宿泊と、麹や味噌作り、養蜂体験などができる。

私達は、到着後すぐ養蜂体験へ。防護服を着て、巣箱の蜂を一通り観察。その後、地元の養蜂博士を訪問し、平井氏の通訳で様々な蜂蜜の試食とミツバチが作り出す副産物の、蜂蜜、プロポリス、ロイヤルゼリー蜜蝋や花粉などのお話を伺う。「巣の中に広がる蜜蜂と自然が織りなす小宇宙の神秘に感動した」と友人。

夕食は、赤ワインと脂が乗ったおいしい鴨鍋。食後に平井ご夫婦と談笑。学生時代バックパッカーで世界中を旅したご主人は、その時に将来海外に出る事を決心したそう。子安美智子の「ミュンヘンの小学校」という本と出会い、後にシュタイナー教育に感銘を受け、子供達にシュタイナー教育を受けさせたいと思い10年前この地に移った。奥様はシュタイナー教育の教師。フランスのオーガニック事情、シュタイナー教育、異国での生活など話題はつきず夜更けに。

翌朝、おいしい朝食の後、いよいよ味噌作り。日本と全く違う土壌で育った大豆をフランスの硬水で茹で、大西洋の海塩、イタリア産BIO米の麹を混ぜ合せて仕込む味噌。一体どんな味になるのだろう。混ぜる作業は力仕事で汗がにじむほどだが、豊かな気持ちになる。し込んだ味噌はゆっくり熟成させ1年と2年後にできる。様々な味噌を試食した。妥協せず、丹精混めて仕込んだ味噌は、飴色で、芳醇な香り、まろやかかつ複雑な味。作り手が見える、安全でおいしい味噌、正に探していたものがそこにあった。

自然と真摯に向き合い、共生している平井夫婦の姿は、私達に心豊かに生きる指針を示してくれた。家族の日々の食生活を担うママ達に日常から離れて、生きるヒントを探しに是非「さんが」を訪れて欲しい。ブレない軸をもつ彼らの今後の活動から目が離せない。

 

mikawhitehurst_profilephotowriter  ホワイトハースト美香:イギリス人の夫と息子、二頭の狩猟犬と英国に在住。教育関連の会社を経営。教育の仕事を通じ、健全な食生活が健全な心を育む事を痛感し、過去に出会ったマクロビオティックの師、久司道夫氏、和食の大家の後藤加寿子氏から習得した和食の哲学と知識をもとに、「ヨーロッパの食材を用いた安全な和食を日々の食卓に」をテーマにライフワークとして小さなグループで試行中。

 

972_02.jpg

フランスのみそ、麹屋「さんが」:無添加で手作りの麹、みそをはじめとする日本の伝統食材を販売。フランス国内、ヨーロッパ内に発送可能。http://biosanga.com

 

 

 

世界の食のトレンド FOOD FOR FUTURE BY SUPERORGANIC®
HTTP://WWW.SUPER-ORGANIC.JP

 

Leave a Reply

Fill in your details below or click an icon to log in:

WordPress.com Logo

You are commenting using your WordPress.com account. Log Out / Change )

Twitter picture

You are commenting using your Twitter account. Log Out / Change )

Facebook photo

You are commenting using your Facebook account. Log Out / Change )

Google+ photo

You are commenting using your Google+ account. Log Out / Change )

Connecting to %s